コラム

働き方改革による子育て・介護と仕事の両立に向けた動き

2018.11.01

2019年4月施行予定の働き方改革ですが、今まで副業・兼業やテレワークなど働き方に触れてきました。

そこで今回は、働き方が変わることにより実現可能となってくる子育て・介護と仕事の両立に向けた動きについて、実際の施策を含め詳しく説明していきます。

子育て・介護の現状

なぜそもそも子育て・介護をしている方は仕事を両立することが難しいのでしょうか。

現状として2点の問題点があります。

①労働環境面

現在日本の子育てに関しては、昔に比べて育休を取得している人が増えておりますが、まだまだ取得率が他国に比べ低いことが言えます。

ただ介護に至っては、産休のように介護休業という制度があるものの育休ほど広まってなく介護=仕事を辞めるという図式が成り立っています。

これは子育てにも言えることですが、子育て・介護は、仕事を辞めるざる負えない現状があります。

②受け入れる側の人手不足

先ほどは、育休や介護休暇などに触れましたが、そもそも仕事をしており対応がままならない方の為に介護施設や保育園など預ける施設もあります。

その為、通常であれば介護施設や保育園に預けることで両立ができるようにも思いますが、

現実はそのようにいかず、介護や保育などのなり手が年々減少している影響から施設はどんどん減っており、預けたくても預けられない現状が発生しているのです。

子育て・介護と仕事の両立支援対策

子育て・介護と仕事の両立支援対策の目的としては、少子化対策の観点から、課題となっている仕事と子育ての両立支援等を一層進めるため、男女ともに子育て等をしながら働き続けることができる雇用環境を整備することであり、現在政府が推進しています。

では具体的にどこが変化したのでしょうか。3点から見ていきます。

①育休制度について

今まで母親が取得するのがほとんどでした育児休暇ですが、共働きなどの影響から父親が取得しやすいよう制度を見直してます。

また今まで広まっていなかった時短制度(1日6時間)を3歳未満の子を育てる労働者について、事業主が設けることを義務にしました。

さらにお子さんが病気になった際の看護休暇まで拡充しております。

※看護休暇は小学校就学前の子が、1人であれば年5日(現行どおり)、2人以上であれば年10日になります。

②介護について

介護の為の短期休暇を創設しました。今まで、介護休業はあったのですが、介護休暇はなく休業が終わった後に再度介護が必要になった際通常の休みか有休を使用することしか介護の為の休みを取ることができませんでした。

ですが、介護休暇によって家族1人につき年5日まで、年10日を上限に取得可能になりました。

③受け入れ先の強化

保育、介護業界どちらも人手不足な状況があります。

これを打破するために保育士と介護職員の待遇や処遇の改善を実施し、保育と介護の受け皿の拡大を推進しております。

まとめ

子育て・介護と仕事の両立ですが、現状育児休暇や介護休暇が取得しづらい状況であり両立するには、受け入れ先に預けるしかありません。

ですが、受け入れ先も人手不足などの問題で全員を受け入れられない状況です。

この状況を打破するためには、休暇制度の見直しと受け入れ先の強化が必要になってきます。

そこで政府が推進しているのが仕事と育児・介護の両立支援対策です。

これにより休暇制度の見直しと受け入れ先の強化のどちらも施策に盛り込まれており、広まることで両立がよりしやすい世の中になるでしょう。

これを成功させるには、事業者側が制度自体を理解することが一番大切です。

事業側が制度を理解していないことで、社員に落とし込めず、結果的に今までと変わらない状況が続いてしまいます。

なのでまずは事業者側が理解できるよう国が勉強会など頻繁に行うなど、早めに社員に落とし込めるフローを構築することがこの施策の成功絵の近道だと考えます。

参考文献

厚生労働省 育児・介護と仕事の両立

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000137518.html

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